日本創倫株式会社様
完全テレワークを実現した保険事業者専門のコンサルティング会社
社会状況がコロナ禍前に戻りつつある中、多くの企業で新しい働き方について、日々模索されています。そのような中、日本創倫株式会社では、全従業員の完全テレワークを実現されています。「無駄をなくしていくことで、働きやすさと生産性の高さを両立したテレワーク環境を実現しました」とおっしゃる代表取締役CEOの山本さんと、執行役員の上田さんに、会社での取り組みについて伺いました。
平均年齢は65歳。経験豊富なスタッフが全国に
弊社は2014年設立の保険コンプライアンスと監査による経営・教育を指導支援する、保険事業者専門のビジネスコンサルティング会社です。役職員数は25名、業務委託を含めて全役職員が損害保険・生命保険会社出身者で構成されています。所属は関東19名、中部1名、関西2名、九州3名と全国にスタッフがいます。
事業内容としては法的専門知識と資格を持つ保険コンプライアンス・オフィサーによる監査業務をはじめ、体制整備や経営管理などを指導・支援する「オフィサー事業」や適正な保険業務を教育・管理・指導するために講演・セミナーなどの「教育研修事業」を行うほか、損害保険会社が迅速かつ適正に顧客へ保険金を支払うための評価および鑑定を行う損害保険協会の損害保険登録鑑定人資格者を多く創出することの必要性を感じたために開始した、「登録鑑定人創出支援事業」を展開しています。
無駄をなくしていくことで完全テレワークを実現
当社ではコロナ感染対策として、テレワーク就業規則(含む在宅勤務規程)を2020年4月1日から実施して、現在は完全テレワークを実現しています。当社が現在実施しているテレワーク制度は在宅勤務が中心ですが、全国の保険代理店事務所へ訪問のため出張することも多く、ホテル等でテレワーク(Web会議やメール対応)を実施することもあります。
業務の性格上、会社事務所への出社の必要性はなく、Web会議システムやメールなどの活用により、自宅で社員自身が時間・スケジュール管理を行うことで、業務遂行ができれば良いと考えています。
各自のスケジュールについては、共有カレンダーへスケジュールを入力した上で管理することを徹底することで、空き時間が分かるようにしています。また、Web会議システムの活用やメールによる情報共有などを推進し、業務書類やファイルについては、ファイルサーバーに共有保管するなど、出社しなくても活用できるような体制を整えました。なお、この体制が定着するまでには、業務内容にもよりますが、〜6ヶ月くらい掛かりました。
経営側として感じるメリットは、無駄な通勤や地方に事務所設置などの必要がなく、時間や経費の節減ができることが大きいです。若いころは通勤に毎日100分かけていましたが、通勤する必要が無くなり、本当に楽になりました。
当社は年俸制のため、遠隔地の社員(中部1名、関西2名、九州3名)については、基本的には1日の労働時間の制約に縛られることなく、自宅で自分の時間をコントロールできるようにしています。特にシニア層(当社平均年齢65歳)が多いので、希望に応じた内容、量の仕事をすることを基本方針にしています。基本的には残業もなく、健康維持・管理や家事・趣味の時間に支障がないような働き方を推奨しています。業務効率が低下しないように各自が業務スケジュールを自己管理しており、毎月月末に業務報告を提出してもらっていますが、特に業務効率が低下しているとは思いません。
コミュニケーション不足解消のために定期的にミーティングを実施
デメリットとしては、テレワークによりコミュニケーション不足や見て学ぶ機会が少なくなったのでOJTが難しくなったことが挙げられます。対策として、年2回(1月・7月)実施の全役職者が参加する宿泊研修会議(全体会議)や毎月2回(月初・月中)のWebミーティングを開催しています。当社は、シニア層が多いですが、全員が保険会社出身者のためテレワークにもある程度は慣れていると感じています。Web会議システムは、社外はWebex by Ciscoで、社内はGoogle Meetを使い分け、使用しています。また当社はGoogleのアプリを中心に業務利用しているため、全役職員に当社業務専用のGoogleアカウントを取得してもらい、当社が契約しているレンタルサーバーとは別にGoogleドライブを活用しています。なお、ちょっとした連絡や安否確認(一斉送信)などは、FBメッセンジャーを日常業務に利用しています。顧客等外部対応については、顧客が関東エリアで対面での面談を希望すれば、対応しますが、その他においては、基本的に打合せや面談はWeb対応でお願いしています。
今後の展望について
今後も今までのテレワークによる働き方を継続する予定です。当社の業務の性格上、テレワークによる働き方が、会社的にも役職員的にも有益と判断しています。課題としては物流の面でしょうか。現在当社の執行役員・管理部長の自宅に当社DMセンターの郵便ポストを設置し、転送先として品川郵便局に届けて、転送していただいているのですが、郵便のみ転送のため、宅配やメール便による送付物はどうしても品川事務所へ出社して確認する必要があります。そのため書類確認が遅くなることがどうしてもあります。この点については今後何らかの形で解決していきたいです。
※詳しい業務内容については、ホームページをご覧ください。