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インタビュー

インタビュー

株式会社スカイネクスト 様

エンジニアにとって理想の会社を追求する

 「エンジニアにとって理想の会社をつくりたい」。
 2006年、3人のエンジニアで創業した株式会社スカイネクストは、その原点を今も大切にされています。仕事だけでなく、プライベートも含めて社員の人生を豊かにすること。それが同社の目指す“理想の会社”の姿です。
 現在は情報システムの受託開発と技術支援を軸に事業を展開されています。スムーズビズの取組を通じて実現してきた働き方の変化について、取締役の山下様にお話を伺いました。

社員ファーストで築いてきた組織

 弊社は2006年に、エンジニア3人で立ち上げました。創業当初から、「エンジニアにとって理想の会社をつくる」という思いは変わっていません。仕事が充実していればよいというだけではなく、仕事とプライベート、その両面が豊かであってこそ、人生全体が充実するのではないかと考えています。

 主な業務は情報システムの受託開発であり、ヒアリングから提案、設計、開発、実装まで一連の工程を一貫して担っています。課題の本質を捉えた質の高い提案、そしてそれを形にする確かな開発力で、信頼を勝ち取っています。約60名体制のうち9割がエンジニアであり、組織の中心としてプロジェクトを進めております。
 システム開発はチームワークが必要不可欠のため、日頃からチームで成果を出すということを何より大切にしています。

コロナ前から始めていた在宅勤務の検討

 在宅勤務を検討し始めたのは、実はコロナ禍以前の2018年頃です。
 きっかけの一つは、初めて育休から復帰した女性エンジニアの存在でした。それまでは女性エンジニアが育休後に離職してしまうケースが度々あり、復帰後も無理なく働き続けられる環境を整えられているだろうか、と自問したのが始まりです。

 また、ちょうどその頃は、中途採用から新卒採用へと舵を切ったタイミングでもありました。
 ママさんエンジニアを応援したいという思いと、新卒採用の場で「この会社で働きたい」と思ってもらうため、2019年頃から在宅勤務のトライアルを開始しました。

 その後、ツールの導入や環境整備を進めていた矢先に、新型コロナウイルスの流行が拡大しました。それまで準備してきたことが結果的にBCPの観点からも需要が高まり、一気にリモートワークへと移行することができました。

技術よりも難しかった“人”と“信頼”の課題

 弊社はIT企業ということもあり、技術的なハードルはそれほど高くありませんでした。そんな中で実際に難しかったのは「人」と「組織」の部分です。
 私たちの仕事はチームで進めるものであり、コミュニケーションの質が成果を左右します。特に課題だったのは、新卒社員の育成です。毎年社員数の1割ほど新入社員が入ってくる中で、先輩社員との関わりや成長機会をどう確保するか、真剣に検討しました。
 また、「リモートワークだとさぼっていると思われるのではないか」といった、正当な評価について不安を感じる社員もいました。成果の測り方も簡単ではなく、調査や検討のように、すぐに成果が見えない仕事も多くある中で、互いの業務や状況が見える環境づくりが必要でした。

「ミニレポ」で思考を可視化

 リモート化により、お互いの状況が見えにくくなるという問題がありました。その解決策として導入したのが、独自開発の「ミニレポ」です。
 これは社内版SNSのような仕組みで、今日取り組んでいることや直面している課題、学んだことなどを気軽に投稿できます。
 最初はなかなか利用が広がりませんでしたが、「こう使っていこう」「こういう書き方がよい」と周知するなど工夫を重ねるうちに、徐々に定着していきました。
 社員育成の面からも、先輩社員の考え方や解決までのプロセスが可視化されることで、後輩社員が仕事の進め方を学べるようにもなっており、学びの質が高まったと感じています。

午前在宅・午後出社というハイブリッドの形

 緊急事態宣言中はフルリモートでしたが、対面でのコミュニケーションもやはり重要ということもあり、その後段階的に出社を再開しました。働きやすさと人間関係の両立を模索した結果、現在は週2日は在宅としたうえで、金曜日は全員出社日とするハイブリッド型に落ち着いています。また、オフィスに出社する日においても、午前中は自宅で作業に集中し、午後から顔を合わせる「午前在宅・午後出社」という形にしています。朝の通勤ラッシュによるストレスを避けるとともに、昼休みに移動することができるため、全体の拘束時間の短縮にもつながっています。
 また、リモートワークを取り入れる一方で、逆に出社の意義も問われると考えています。
 弊社では2025年末のオフィス移転に際して、リラックススペースやバーを設置するなど、「出社したくなる空間づくり」にも力を入れました。出社を義務にするのではなく、来たいと思える理由をつくることで、業務に限らずコミュニケーションが活発になるよう工夫を進めています。

離職ゼロ、育休取得率100%という成果

 こうした取組の結果、通勤負担は大きく軽減され、社員満足度も向上したからか、2022年、2023年は離職ゼロを実現しています。
 さらに、2022年以降の男性育休取得率は100%です。子どもの体調不良などにも柔軟に対応できる環境となっています。
 チャットツールやクラウドサービスを活用する文化が根づき、情報の可視化、共有が進んだことで業務の属人化も解消されつつあります。お互いにサポートしやすくなり、オフィス内でも「ありがとう」という言葉が自然に増えたことを実感しています。

評価制度の再設計とこれからの挑戦

 今後の大きなテーマは、評価制度の再設計です。リモート環境では過程が見えにくく、成果だけを評価しがちになります。しかし、成果は運に左右される部分もあります。
 私たちは、「どのようなことを任せられるか」「その役割をどれだけ全うできるか」を重視したいと考えています。育成と評価を一体で見直し、今の働き方に合ったマネジメントを構築していきたいと思っています。
 リモートワークは単なる勤務形態ではなく離職防止や採用強化、情報共有の高度化など、組織全体の質を高められる取組です。
 リアルとリモートを併用し、それぞれの良さを活かす。そして「エンジニアにとって理想の会社とは何か」を問い続ける。
 試行錯誤しながら、これからも弊社にとって最適な組織づくりを続けていきたいと考えています。