東京コンピュータシステム株式会社
(2021年12月15日インタビュー実施)
オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)の開催に伴う人流増加に備えるため、2020TDM推進プロジェクトに参加しました。
入念な準備のもと、テレワーク等の取組を導入する予定でしたが、結果的には新型コロナウイルス感染症の急速な拡大に伴い、喫緊に取組を実施せざるを得なかったというのが実情です。
人の流れに関する取組――――――――
■外部常駐の社員からの情報を受けてスムーズなテレワーク化を推進
自社では、新型コロナウイルス感染症の拡大以前から全社的にテレワークを導入する計画で、本格的なテレワークの導入前にはテスト期間を設ける予定でした。
テストは2021年初頭に実施する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大が想定よりも急速に進んだため、2021年4月には全社的にテレワークを導入することになりました。
自社では、顧客の会社に常駐している社員も多くいます。外部に常駐している社員は常駐先の会社の規定に従うため、常駐している会社によっては早期からテレワークに移行していました。そういった外部常駐の社員からテレワークに関する情報を得ていたため、開発・営業・管理部門でもスムーズにテレワークに移行することができました。東京2020大会期間中のテレワーク率は、会社全体で7割程度でした。
また、社内会議は全面的にWEB会議としました。
■東京2020大会に合わせた有給休暇取得の奨励
自社では、毎年、有給休暇を最低5日間取得することを義務付けていますが、今年度は、極力東京2020大会中に休暇を取得するよう奨励しました。
物の流れに関する取組――――――――
■郵便物の電子化の取組み
自社では、物品を配送する業務は多くありませんが、東京2020大会に伴う人流の増加に対応する必要はあったため、できることを検討していました。
東京2020大会期間中は、郵便物の配送を極力減らすため、全社的に書類の電子化を実施しました。
郵送を止め、書類の電子化によって送信することは、お客様に事前にメールで告知し、了解を得て実施しました。
東京2020大会を振り返って――――――――
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全社的に会議や打合せをオンラインで行うようになりましたが、お客様からもWEB会議での打合せを依頼されることが多くなりました。
有給休暇の取得については、もともと夏季に有給休暇を取得する社員が多かったため、東京2020大会期間中の取得率は例年とそれほど変わらなかった印象です。
今後について――――――――
テレワークについては、取組を推進していく中で、プロジェクトや業務の内容によって、効率化できるものとできないものがあることが分かりました。効率化できる業務については、今後もテレワークを継続していく方針です。
外部常駐の社員のテレワークについては、常駐先の会社の方針次第となりますが、現在(2021年12月時点)は常駐先でも出社に移行する傾向もでてきています。
書類の電子化については、東京2020大会が終了し、緊急事態宣言も解除されたため、現在は紙書類での郵送に戻しています。今後、2022年1月に「電子帳簿保存法」が施行された際には、書類の電子化を導入することを検討しています。