株式会社mofmof
フルリモートワーク期間における社内コミュニケーションの活性化
企業等の皆様におかれては、コロナ禍で多くの企業がテレワークを導入・推進する中で、在宅勤務の長期化により社内コミュニケーションを課題に感じたことも多いのではないでしょうか。
冬のスムーズビズ実践期間(2020年12月1日~2021年2月28日)における取組紹介の第2弾は、ソフトウェア開発を行う株式会社mofmofで採用・広報を担当する高梨さんに、社内がフルリモートワークに移行した中における社内コミュニケーションの活性化の取組や、電子契約の強化(はんこレス)の取組などについて、オンラインでインタビューを実施しましたので、内容をご紹介します。
〇働く環境の整備
mofmofは、新規事業開発に特化した月額制の「開発チームレンタル」を主軸に事業を展開しているシステム開発会社です。「つくって人を幸せにする」というビジョンを持ち、「使う人」「欲しい人」「作る人」の3者にとって有益な「ものづくり」にこだわっています。現在約20名のメンバーの8割をエンジニアが占めるのが特徴です。
2015年の創業当時からテレワークを試験的に導入し、その後、数年前からは、毎週火曜日をリモートワークデーとして設定していました。これには、個人の働き方の多様化を見据えるとともに、積雪や台風などの災害時においても、柔軟に自宅作業に切り替えられるように、という目的もありました。
社員にとって働きやすい環境が整っており、私が社内で産休・育休の第1号になった際は、半育休取得のような形で子どもが家にいる状態でのテレワークや、週1回程度、子連れで出社しての仕事もすることができ、フルタイムでの勤務にスムーズに復帰することができました。
ワークライフバランスの充実は、採用面でもプラス効果があります。当社でのキャリアアップやスキル習得に加えて、育児などをしながら働きやすい環境も魅力に感じて、優秀なエンジニアが応募してくださることが増えました。
〇新型コロナウイルス感染症拡大時の対応
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、mofmofでは、2020年2月18日から原則自宅でのテレワークを推奨することを決めました。以前からテレワークを実施しており、自宅での勤務でも問題ないことが分かっていたため、早期に決断できました。
この方針は、一カ月ごとに状況を見直し、更新をしていましたが、夏からは、当面の間は現状の方針を維持することに決定しました。対面での打合せが必要な場合など、必要がある場合は出社できますが、現在も社員の約9割が自宅で勤務しています。
〇課題となった社内コミュニケーション
原則自宅での勤務となった後、4月に社内アンケートを実施したところ、コミュニケーションが不足していると感じることが「割とある」と回答した社員が半数近い結果となりました。
また、新たに入社した社員と顔を合わせる機会がないなど、コミュニケーションの機会の確保が課題として出てきました。
そのため、社内コミュニケーションの活性化に向け、レクリエーションや技術力向上イベントなど様々な取組を実施しました。
<主な取組>
・オンラインボードゲーム
昼の休憩時間を活用して、オンライン上のボードゲームを、社員同士がWEB会議ツールを使い、会話しながら実施
・オンラインLT ※Lightning Talk(3~10分程度でのプレゼン実施会)
WEB開発に関する豆知識や実体験・気になることなど、エンジニア同士の交流・知見を深める場をオンラインで提供
・オンライン飲み会(もふもふ経済回そうプロジェクト)
応援したい飲食店や企業の商品を取り寄せて、WEB会議ツールを活用し、各自の取り寄せたものを簡単に紹介した後、オンラインで交流(取り寄せの一定金額を会社が補助)
・アフ6パラダイス
就業時間(9時45分~18時45分)のうち、アフター6の時間(18時~18時45分)を自分のスキル向上の時間として活用できる制度を、エンジニアの発案により創設。この時間を使って普段使わない言語を使った個人開発などに各々チャレンジしており、実際に開発されたアプリケーションが、実際に社内で活用されています。
・オンライン運動会
「技術」と「運動会」を織り交ぜ、頭を使いながら様々なゲームをチーム制でオンラインを通じて競い合う取組を実施。優勝チームにはスターバックスのオンラインチケットなどのオンラインで送ることのできる商品を提供
(競技例)
・オンライン借り物競争(出されたお題に対してチームで検索して答えを見つける競争)
・条件プレゼン(出されたキーワードを盛り込んだ「勝てる新規事業」のプレゼンを実施)
・タイピング競争
※各取組の詳細は、mofmofのnoteマガジン(https://note.com/harada4atsushi/m/m22f35d112b73)をご参照ください。
このほか、年末には、「リモート大掃除」として、オフィス・それぞれの自宅を同じタイミングで掃除して、オンライン納会を実施しました。
こうした取組もあって、毎月実施している直近の社員アンケートでは、コミュニケーションが不足していると感じることが「割とある」の回答が1割まで減少しました。
インフォーマルなコミュニケーションも併せて活性化させることで、お互いが自宅同士でも業務上のコミュニケーションが行いやすくなったという効果がみられました。
〇電子契約の強化
mofmofでは、創業年(2015年10月)から電子契約を導入しています。テレワーク中に作業できるようにしたかったこと、バックオフィス担当者がおらず、会社代表自らが契約に係る印刷・押印・郵送などを行っていたこと、を背景として、業務改善を図るために導入し、その後も推進していました。
そして、今回の新型コロナウイルス感染症拡大を受け、この取組をさらに進めるため、2020年の5月から、電子契約を選んでいただいた場合、5万円割引という形に変更しました(注:「開発チームレンタル」事業のみ)。
これにより、取引先も含め、印刷・押印・郵送などの手間を省き、契約に係る書類作成のためだけに出勤をする機会を減らしたいと考えています。テレワークの拡大の影響もあると思いますが、電子契約が増えてきており、現在では、電子契約が8割、紙での契約が2割となっています。
〇終わりに
企業の皆様も、テレワークが普及していく過程で、社員同士のコミュニケーションが減ったということを感じられているかもしれません。今回のmofmof社の取組も参考に、「新しい日常」の働き方の定着につなげていただければと思います。