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インタビュー

オリンパス株式会社

令和元年度受賞企業インタビュー

スムーズビズ推進大賞 大賞

オリンパス株式会社
<製造業>

受賞理由

スムーズビズ推進期間中に実施された交通対策テストの7月24・26日両日に、TDMトライアルを実施。国内および海外輸送の両観点から、港湾から配送先へのルートや時間の検討・調整、東京2020大会に類似する過去大会時の情報をもとにした貨物への影響の検討など、輸送業者とともに広範かつ具体的な取組を実施。「ビジネスを止めない」を念頭に、医療関係者等顧客の満足度も追求した物資輸送の調整を行った。また、人の流れでは、管理職による在宅勤務利用促進など、「社員が利用しやすい」環境の構築を行った。

  • ●人の流れに関する取組:管理職から率先した在宅勤務利用促進、フレックスタイム勤務制による時差出勤
  • ●モノの流れに関する取組:輸送時間などのデータ取り(国内輸送)、配車やコンテナ積出時間の調整・渋滞回避ルートやフライト調整(国際輸送)、過去の国際大会事例の検証
  • ●普及啓発に関する取組:ポスター掲示、関係会社への働きかけ

取組の詳細についてはこちら

2011年から従業員の仕事と生活の両立支援を通じ、その相乗効果を図る取組として「ワークライフ・インテグレーション」を提唱。2016年からは業務改革プロジェクトをスタートして働き方改革を推進し、社内制度の普及と風土醸成を促進してきたオリンパス。同社は今夏のスムーズビズをきっかけに、その動きを更に加速させようと試みた。モノの流れにおいても新たな取組を実施するなど、その視野は東京2020大会以降の自社の在り方にまで及んでいる。これら取組の詳細について、人事マネジャー龍田様と、ロジスティクスオペレーション スーパーバイザー 輸入担当小林様から話を伺った。

スムーズビズに参加した理由

人事 ダイバーシティ マネジャー 龍田 久美 様
人事 ダイバーシティ
マネジャー 龍田 久美 様

既に通年で在宅勤務やフレックスタイム勤務制による時差出勤などの取組を実施している オリンパスだが、実はその活用度は決して高くはなかったという。

「取組を通じて風土醸成を行っていこうとしていましたが、ワークライフ・インテグレーショ ンの浸透はなかなか難しい。そんなタイミングで、スムーズビズがスタートすることを知り ました。この活動に参加することにより諸制度の活用を図り、社員自身が自律的に働き方、 人生の時間の使い方を見直して、高い生産性はもとより仕事とプライベートの相乗効果を もたらしたい。そう考えたのが、参加の大きな理由です」(龍田マネジャー)

加えて、同社CAOによる「東京2020大会では、自社が占めている道路・交通機関等の枠 を選手団や観客等に譲り“おもてなし”すべきだ」との言葉も後押しになったという。その結 果、人の流れにおいては制度利用の一層の推進のほか、推進期間中は制度活用促進の鍵 となる管理職に対し、在宅勤務の利用を特に要請することとした。

モノの流れについては、7月24・26日の2日間、輸送業者と共同して物資輸送に関わるフ ライト・配車時間の調整、輸送ルートの迂回などの取組を実施した。これらの取組にあたっ ては、過去の大規模な国際大会(北京オリンピック、ロシアサッカーワールドカップなど)時 の経験も踏まえ、貨物への影響を検討した上で実施した。

取組に当たり苦労したこと

SCM
カスタマーオーダーアドミニストレーション ロジスティクスオペレーション スーパーバイザー 輸入担当 小林 由佳 様
SCM カスタマーオーダーアドミニストレーション
ロジスティクスオペレーション
スーパーバイザー 輸入担当 小林 由佳 様

「モノの流れにおいては、パートナーである輸送業者の協力が不可欠です。スムーズビズへの参加と、東京2020大会の開催という二つのポイントで交渉を行いましたが、大会までまだ1年あるということで、まだ現実感が伴わない業者さんも多く見られました」(小林スーパーバイザー)

2日間のトライアルは予定通りに完遂できたものの、検証すべき課題はいくつもあるという。例えば迂回ルートの設定一つとっても、実際の大会時には輸送トラック等が集中し、トライアル期間にはなかった渋滞が起きる可能性もある。時間を前倒ししての配車についても、長期間にわたる大会開催中、どのように継続して行っていくか。また、社内においては製造部門と販売部門の間でバランスを取り、早めの部品購入・製造・輸出等を行える体制づくりが求められる。

一方、人の流れについては、管理職に向けた在宅勤務の利用要請が効き、管理職の3割程度が在宅勤務を実施した。成果を上げるために、念入りな事前準備を行ったという。スムーズビズ推進期間がスタートする以前から各部門を回り、大会開催時に「ビジネスを止めない」ため、その部署にあるリスクを提示、その対策を考えるなどの細かなフォローも行っていたのである。

「それぞれの部門の機能に合わせて、密なコミュニケーションを取りながら準備を進めました。この『先手を打って』の動きが、功を奏したのだと考えます」(龍田マネジャー)

東京2020年大会のレガシーを目指す取組

推進期間終了後も、同様の取組を続けていくという同社。まずは、東京2020大会を目指して諸制度の推進・発展を図っていく。

「1月には、在宅勤務の利用率を上げるために管理職だけではなく、全社的なトライアルを実施します。ほかにも、フレックスタイム勤務制のコアタイムの短縮化、シェアオフィスやサテライトオフィスの運用を実現させるなど、さまざまな構想があります。トライアルを重ねてきちんと制度化していくことで、社員の働き方の自由度と生産性をもっと上げていきたいと考えています」(龍田マネジャー)

「当社は医療機器も扱っているため、緊急対応が必要とされることも多いのですが、大会時を見据えて、常に余裕をもったスケジュールで物資の輸送を行っていきます。もちろん、大会後もこの動きが継続できるよう努めていきます」(小林スーパーバイザー)

生産性向上が問われる時代の中、働き方同様、モノの流れについても変化を受け入れられる柔軟な企業でありたいという。

そのためには、自社はもとより関連企業、取引先等と連携することが必要となる。これからのオリンパスは、事業に関連する全ての企業・人々と協業しながら、自社の動きを常に進化させていくことになるだろう。

スムーズビズ参加者の声

科学事業 計測, グローバル マネジャー 小林 祐紀 様
科学事業 計測,
グローバル マネジャー 小林 祐紀 様

関わった取組

管理職として積極的に在宅勤務を利用

スムーズビズ推進期間中から、毎週一回火曜日に在宅勤務を実践しています。以前から海外や国内の他拠点とWeb会議システムで打合せをすることもあったので、テレワークを行ってもそれほど業務に支障は出ないと考えていました。むしろ、自身の働き方を更に効率的なものに変えていくためにも、在宅勤務に対しては推進していきたい気持ちの方が強かったです。実際に自宅で作業をすることで、タスク管理・実行に関してより高い意識で取り組むようになり、仕事の効率は上がっていると思います。
管理職である私が積極的に在宅勤務を活用すれば、他のメンバーも取り組みやすくなるでしょうから、良いモデルケースにならなければという気持ちもあります。実際、私の部署では新たに二人の部下が在宅勤務をスタート。私の例を見ることで、心理的なハードルが少しは下がったのかな、と嬉しく思っています。