冨樫 朋美さん
金融・保険業勤務
30代/4人家族
通勤時間:1時間強
勤務先:損害保険ジャパン日本興亜株式会社(新宿区)
職種:企画職
家族構成:夫、子供2人(小学校、保育園)
通勤時間を利用して、英語の勉強を始めました。人が少ない朝の車内は静かなので、ヒアリングにもじっくり取り組めるのが嬉しいですね。
働くママの姿も見せられるゆとりあるワークスタイル
一人目のお子さんを出産後、職場復帰した際には時短勤務を利用した冨樫朋美さん。しかし、二人目のお子さんができたとき「時間に追われがちなこの働き方では、仕事と家庭の両立は難しい」と悩んだそうだ。ちょうどその頃、勤務先では「ワークスタイルイノベーション」の取組みがスタートし、シフトワーク(時差出勤)やテレワークの利用を促進、時差Biz参加が決定していた。そこで、フルタイムでの復帰を前提に夫と話し合い、シフトワーク制度を活用することに。冨樫さんは、8:00~16:00の勤務時間をチョイス。朝の子どもの送迎を夫が、帰りは冨樫さんが担当している。再度の復職後は仕事を含めて生活全般にゆとりができ、子供とのふれあいもより濃くなったと実感している。
時差Bizを経験して得られたこと
一番の変化は、朝夕ともに「電車で座れるようになったこと」です。その日の業務計画を立てながら、仕事に向けて意識を高めていくのが出勤時。作成資料の内容を考えてスマホにメモ、出社してから一気に仕上げを行ったりもしますから、電車の中も、半ば私のオフィスです。反対に退社時は、子供や家庭のことに頭を切り替え、帰宅後何をするかの段取りを考える。これも、快適な通勤ができているからこそのことですね。特に午前中は、緻密な計算が必要な作業、集中を要する業務を行う時間にしています。これは朝が早いぶん、パワーが切れるのも早くなるため生み出した私なりの工夫です。2年と少しのシフトワーク勤務経験から、業務のペース配分や効率化を考えることの大切さを痛感しましたが、効率化はすべての働く人に共通する重要なこと。ですから、書類整理をはじめ部署全体にかかわる、細かくとも大切な効率化のポイントをきちんと押さえ、実践していけるように積極的な提言も行うようになりました。プライベートでは、子供のお迎え時に他の保護者や先生方と話をする余裕が生まれています。また、ときには子供の学校行事や園行事に参加したあと自宅に戻り、宿題をしたり本を読んだりする子供たちと肩を並べてテレワーク業務を行うことも。「働くママ」の姿を見せられるのは悪くない、と思っています。
時差Bizで実現したいこと
当社では、前回の時差Biz参加を機に社内サテライトオフィス「SOMPOラウンジ」を設置しました。ここを利用したことがきっかけで、自宅等でのテレワークをスタートさせた社員もいると思います。その他にも、営業拠点が各地に多数存在するという金融機関の特性を生かして、勤務地以外の拠点でテレワークを実践するというトライアルも一部部署で行われています。私の所属部署では、上長含め多くの社員がテレワークを活用していますが、全社的に見るとまだ浸透しきってはいないかな、という感じもしますから、これらの施策をとにかく経験して、新しい働き方を自分の中にプラスして欲しいですね。実際にテレワークをしてみるとわかると思うのですが、電話などが入らず非常に集中できる反面、自己管理をきちんとしないと、オーバーワークにもなりがちです。集中できるあまり、仕事の「終わりどき」が見つけにくくなってしまうんですね。そんなテレワークの良い面難しい面双方を知り、うまく活用していくには、やはり経験を重ねることが大事。いったん理解してしまいさえすれば、この仕事は会社で、あるいはテレワークで行った方が効率的という判断もできるようになり、自分の働き方スタイルを構築する一助になると感じます。
これから時差Bizに参加する方に
今後私たちの働き方は、どんどん変わっていくと思います。その一端を担うのが、時差出勤やテレワーク等、近年いろいろな企業で推進されている制度でしょう。特に、私のように夫婦共働きで子供もいるという方には、便利な制度をどんどん使って欲しいと思います。これら制度を使えば、子供に関する行事にも参加できるようになりますし、それは子供の、家族の思い出づくりにもつながっていくはずです。仕事も家庭もどちらも大事。だったらそれを実現できるよう、少しだけ働くスタイルを変えてみたらいい、そんなふうに思うのです。ただ一つ、忘れてはならないのは、そんな自分の働き方をしっかり社内に周知、認識してもらうことですね。基本的に、仕事はチームで行うものですから、周囲の理解も必要になります。それぞれが異なる働き方をしていても、互いに補い合うコミュニケーションが取れていれば、業務には何ら支障はありません。今後は、私も後進の育成に携わることもあるかと思いますが、その際には各種制度を積極的に活用するよう勧めながら、それでいて責任を持って業務を回していくコツも伝授できればと考えています。