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インタビュー

インタビュー

株式会社ミダス様

社員が選択できる柔軟なハイブリッドワークを導入

 社会状況がコロナ禍前に戻りつつある中、多くの企業で新しい働き方について、日々模索されています。そのような中、株式会社ミダスでは、リモートワークとオフィスワークを合わせたハイブリッドワークを実践しています。「社員が選択できる柔軟なハイブリッドワークを導入しています」とおっしゃる代表取締役の小松さんに、会社での取り組みについて伺いました。

<代表取締役の小松さん>

オフィスに特化した歴史ある設計事務所

 株式会社ミダスは1977年に設立され今年で48年目を迎えます。当時としては非常に珍しかったオフィスに特化した設計事務所で、そういう意味ではこの業界では数少ないとても歴史のある会社だと思っております。厳格な社風というよりは自由で風通しの良い会社であることが特徴です。
 従業員は30数名程おり、構成は、業務の性質上経験が求められることもあり中途採用が中心で、年齢層は20代が少なく、30~40代が最も多くなっています。
 業務内容としてはオフィスの設計やデザイン、PM(プロジェクトマネジメント)やCM(コンストラクションマネジメント)の他、2000年頃からはワークプレイスコンサルティング、チェンジマネジメントの事業も展開しています。働き方やビジョン、ミッション等会社のあるべき姿を、経営者だけでなく全従業員から独自の手法で汲み取り、反映させながら方向性を作っていくというやり方で、展開しております。

<株式会社ミダス 企業理念>

社員の要望にあわせた風通しの良いワークプレイスを

 コロナ前は、在宅ワークは週一日までというルールの中でオフィスではABW(アクティビティベースドワーキング)注1)の働き方でした。コロナ禍で大きく変わり、現在は社員の出社比率が30%のリモートワークになりました。もともと専門業務型裁量労働制ですのでコロナ前から出社時間に縛りはなく、退社時間も自由でした。早い人は朝5時から在宅にて仕事をしている人もいます。また中抜けしてプライベートな時間に使うこと、カフェでの作業や、出先への直行直帰などもOKですが、健康管理の面から22時~5時は原則仕事禁止にしています。
 クライアントに外資系が多いこともあり、どうしてもオンラインでの会議も多くなるため、時差の関係も含めてフレキシブルな働き方を進めております。またポストコロナとなり、オフィスのオープンスペースでの音問題もありましたので、個人で集中してオンライン会議や作業ができる、フォンブース注2)も設けました。

 オフィスで働いている人、在宅で働いている人、どちらも快適に働けるような環境づくりを心がけていますが、双方がオンラインでうまく連携できることも重要です。そのために在宅ワーク支援として各種機器購入費用を、もともと支給されているPC、タブレットやスマートフォンとは別に社員一人につき5万円補助や、モバイルワーク支援として、カフェ代1日500円の補助もあり、移動(時間)効率の為にカフェでの作業などもしやすいようにしています。ペーパーレス化も進めており、財務経理関係や受発注契約書等も全てクラウドベースでできるようになりまして、リモートワークでも生産性があがるようになりました。リモートワークになって、子育てや介護をしているワーカーにとっては選択できる働き方はとても有効と思います。基本的にチームで動いていますので、チャットやメールで進捗を共有しながら、誰かが家庭の事情でどうしても動けないときは、チーム内でサポートしながら進めています。
 どうすれば生産性があがる働き方ができるかを常にワーカー自身で考えてもらい、フィードバックを積み重ねていくことで現在の形が出来ていきました。

注1)ABW(アクティビティベースドワーキング):単なるフリーアドレスではなく、その時々の職場の状況や業務の内容に応じて働く場所を社員自らが自由に選ぶ働き方。
注2)フォンブース:後置き可能な、主に1人用のWeb会議用個室ブース。周りの音を遮断した環境で、Web会議ができる。

<オフィス内の様子>

コロナ禍で落ちた雑談力の回復を

 コロナ禍でリモートワークが進んだことのデメリットとしては、どうしても非対面での作業が続いたことで、コミュニケーション力、雑談力が落ちているなというのは感じています。今後の課題としてはそこをどう回復できるかでしょうか。人とのつながりが希薄になるのはやはり避けたいので、エンゲージメントをどう高くするかということで、皆が集まれるような社内イベントは以前から行っていました。コロナで全て一度リセットされてしまいましたが、ゴルフコンペ、スキースノーボードツアー、期末打ち上げや忘年会、バーベキュー、社員旅行等、割と頻繁に行っていて、イベントの参加率は非常に高く、多くの従業員が参加してくれており、必要性を感じています。それ以外にもコミュニケーション補助としてほかの部署の方も含め懇親に行く際の交流手当も三か月に1度程度ですがひとり3000円まで支給して、普段あまり絡みのない人とも交流できるようにしています。
 プロジェクトという仕事の性質上、ひとりで完結できる仕事ではないので、業務以外の話もしてお互いを知ることによりチームで力を発揮できるよう、チームビルディングの一環として今後も続けていきたいです。

<左:社員旅行 宮古島  右:スキースノボツアー 上越国際>

まとめ

 今後もワーカーの意見を取り入れながら働きやすさと生産性の向上を両立できるよう、バランスの取れたオフィスワークとリモートワークの環境作りを進めていきたいです。より出社の意欲がわくようなオフィス環境作りと、リモートでも働きやすい環境づくりによって、今以上にワーカーにとって風通しのよいワークプレイスを心がけていければと思います。

※詳しい株式会社ミダスの業務内容については、ホームページをご覧ください。https://midasjapan.com/(外部リンク)