GDEPソリューションズ株式会社 様
社員の都合に合わせた柔軟な勤務体系で居心地アップ、定着率アップ
時差出勤とテレワークは組み合わせて整備することで、社員は出勤・退社のストレスから開放され、生産性が向上すると言われています。設立時から社員の働きやすい職場環境を目指し、ワークライフバランスの実現に努めてきたのがGDEP(ジーデップ)ソリューションズ株式会社です。その環境づくりと効果について、同社取締役副社長の川口様に伺いました。

生成AI、シミュレーション解析に欠かせないハードウェアを製造・販売
当社は、グラフィックス処理ユニット(GPU)で有名なNVIDIA(エヌビディア)製品を扱っています。主にIT系のスタートアップ企業や製造業の研究開発部門などをお客様に、AIや数値計算、解析といった用途に対応した最適なGPUシステムを提案し、導入・サポートをトータルに行っています。
当社の親会社は「東京大学発のベンチャー支援」で設立された、計算科学技術分野において最先端のソフトウェア開発を行っているプロメテック・ソフトウェア株式会社です。こうしたことから、当社は東京大学に近い「本郷三丁目駅」(都営地下鉄大江戸線、東京メトロ丸ノ内線)を最寄駅とする場所に本社を構えています。
組織は、販売にあたる営業部門、マーケティング部門、管理部門および機器の開発・製造にあたる技術部門(辰巳開発センター)で構成されており、従業員は12名(アルバイト、業務委託含む)の少数精鋭集団となっています。設立(2016年)時から在籍している社員もおり、定着率は比較的高いと思います。
毎日にゆとりを生み出す時差出勤、時間有休制度
当社は設立時から社員の自主性・主体性を重んじる社風で、「時差出勤制度」「時間有休制度」などの勤務体系を取り入れています。
「時差出勤」については、9時から18時までの通常勤務に対し、1時間早く8時に出社して17時に退社したり、逆に1時間遅く10時に出社して19時に退社するといった「前後1時間の範囲」で毎日変更が可能です。
たとえば8時~17時勤務を選択する人は、早く退社することで自分の趣味の時間を増やせることに魅力を感じているようですし、10時~19時勤務の人は、朝に家族に食事や弁当を作ったり、お子さんを保育園に送ってから出社しているようです。
実は「時差出勤」は親会社で導入していた制度でしたが、あまり利用されていませんでした。当社設立時にこの制度も引き継いだところ、社員の中にお子さんの送り迎えで積極的に利用する人がいたことから全社員に広がったという経緯があります。
なお、通常の定期券より割安な「オフピーク定期券」の利用も進んでいます。
「時間有休制度」は、1時間単位で有休を取得できる制度で、特に小さなお子さんのいる共働き社員が利用しています。自分が“当番”のときは1時間の時間有休を取って送迎したり、他にも昼間の時間帯に会社の近くの歯医者さんに通う人もいます。
その他にも、「長期勤続休暇制度」があり、勤続2年ごとに5日の休暇を付与しています。この5日間を連続で取得し、業務に支障をきたさない期間に土日祝とつなげて9連休を取得する社員もいます。

デュアルモニターでテレワークを効率アップ
「テレワーク」に関しては、コロナ禍前の設立時から当初規定がない中で先行して実施する社員もいましたが、2020年に社内制度として整備して以来、すべての職種で定着しています。
当社はパソコン操作に慣れたメンバーが多いため、テレワークの導入に大きな問題は生じませんでした。しかし、「パソコン用モニター」については社員から要望が出ました。
当社は全社員にノートPCを支給しており、それを自宅に持ち帰ってテレワークに利用していますが、モニターが小さいためにあまり作業性はよくありません。画面をふたつ使うデュアルモニターが欲しいという声が出て、その購入費用の補助を行いました。
オンラインによる社内コミュニケーションも、最初の頃は少々抵抗もあったと思いますがすぐに慣れました。今では、リアルな会議の場であっても誰かがオンラインで参加し、その場にいなくても違和感なく進めています。そもそも本社と辰巳開発センターが離れているので、オンライン会議は日常的に行われています。
テレワークの回数制限をなくし、自己申告で勤務管理
テレワークについては月に5日までの利用に制限したり、上司への事前申告といったルールを設けていますが、上司の許可があれば制限を超えてのテレワークも可能です。当初は新入社員のテレワーク利用を制限していたのですが、今は新入社員にも認め、テレワークを拡充させています。テレワーク中の労働時間管理、休憩管理、残業管理にも厳密なルールを設けておらず、ほぼ本人に任せている状況で、自己申告に基づいて運営しています。
2016年に設立してから全部で15人の従業員を採用してきましたが、そのうち12人が現在も勤続しています。社員の定着率が高いのは、勤務時間など本人に任せる部分を多くするなど、働き方の多様化に柔軟に対応してきたことが影響していると思います。社員の自主性を尊重する社風の中で働きやすさを感じる社員が多いのではないかと感じています。

社員に任せる自律型組織。働きやすさをさらに追求
時差出勤や多様で柔軟な休暇制度、それにテレワークは、働きやすい労働環境づくり、従業員のワークライフバランスの向上に大きく貢献していると実感します。
とはいえ、まだまだ通勤時間がもったいないと思う場面があります。たとえば、当社の場合、マーケティング部門はテレワークの方が圧倒的に効率的、技術者の中には土日に働いて平日に休めた方が良い、などと考える人もいます。「裁量労働制」の可能性を探りつつ、さらに働きやすく、効率よく勤務できる環境を整えていきたいと考えています。
家族が増えれば子どもと過ごしたいし、家事をする時間がほしいと思う。プライベートは変化していくので、勤務時間を自由に、自分なりに管理させた方が業務も効率的ですし、長く会社で活躍してもらえると思います。つまり、一人ひとりに合った働き方を実現していくことで、社員の満足度は高まり、逆に管理する負担を減らすことができます。当社のような小規模な組織だからこそ実現できることかもしれませんが、今後も働きやすい環境づくりを追求したいと思います。
※詳しい業務内容については、ホームページをご覧ください。