株式会社レコモット
(2021年11月5日インタビュー実施)
自社は、リモートワークのためのツールを作成・販売している企業であるため、自社を実験台として積極的な取組を推進しています。このため、すでにオリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)前より基盤(コアタイムのないフルフレックスやリモートワーク制度)があり、出社率等の調整程度で済んでいます。
人の流れに関する取組――――――――
■自社の業態を活用して取組を推進、顧客への電子化も提案
通常時の出社率は約20%程度ですが、東京2020大会期間中はコロナ禍の影響が大きかったため、出社率を5%以下にしました。
自社は、フルフレックスであるため、テレワークも個々人で時間帯はバラバラとなっています。
社内においては、既にリモートワークの基盤はあり、その取組も浸透していたため、混乱なくシフト出来ました。
ただし、社外については、顧客側が非電子化のため、紙媒体での対応となることもあって出社せざるを得ない状況でした。この場合、最小限の人数で輪番制として出社していました。紙媒体を望む顧客には電子化の提案も行っています。
社内については、東京2020大会以前から、契約書からワークフローの全てがデジタル化されているため、出社しないで済むようになっています。
会議等のオンライン化も東京2020大会前から実施しています。
東京2020大会期間中の全社一斉休業の検討は、特にしていませんでした。
■2020TDM推進プロジェクトの所要時間・経路探索システムを活用、情報共有
自社はフルフレックスのため、ほぼ全員がオフピーク通勤をしています。
東京都より提供していただいた所要時間・経路探索システムを活用し、オフピーク通勤の参考として共有していました。 また、休暇取得の促進は平時より行っており、取得日も個人の判断に委ねています。社員の中には、有給休暇やフルフレックスを活用して時短勤務とし、東京2020大会のボランティアに参加するものもいました。
物の流れに関する取組――――――――
■物流事業者との連携により取引先への対応依頼を実施
東京2020大会期間中は、物流業者から「時間指定は難しい」と聞いていたため、顧客に対して「いつもより余裕を持った注文を」といった趣旨の文書を作成し依頼していましたが、実際には大きな影響はありませんでした。
東京都のシステムとは別に、大手物流会社が構築した経路探索システムがあり、そのシステムを利用しながら、きちんと品物が到着しているかを確認するようにしていました。
東京2020大会を振り返って――――――――
東京都から提供いただいた各種情報については、東京2020大会に関する情報だけでなく、新型コロナに関する情報展開等もあったため、非常に活用できました。
また、2020TDM推進プロジェクトは、テレビ等のメディアでも取り上げられ、情報収集の際も、常に新しく正確な情報がホームページに掲載されていたため、非常にすばらしい対応だったと感心しました。
今後について――――――――
これまでは原則オフィスワークとし、オプションでテレワークを実施する体制でしたが、現在は、原則テレワーク、オプションでオフィスワークというハイブリッドになってきています。
緊急事態宣言等が解除された現在も、2割出社を標準として継続しています。