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イベント

スムーズビズの各イベントの
ご紹介をさせていただきます

第1回 スムーズビズ企業オンラインセミナー・交流会

新しい日常における働き方を推進する上での諸課題について、テーマごとのレクチャーや質疑・意見交換を通じて、自発的な取組推進を促す試み

 2021(令和3)年4月23日(金)に「ポストコロナに向けたオフィスの今」をテーマに、ポストコロナに向けたオフィスのトレンドや実際の他社の取組事例のご紹介と、参加者からのご質問にお答えするオンラインセミナー・交流会を開催しました。

 当日は、アステリア株式会社 執行役員 コミュニケーション本部長であり、TDMテレワーク実行委員会 実行委員長の 長沼 史宏 氏からご講演をいただきました。

アステリア社で実際に行った、テレワークによりほぼ無人となった自社オフィスの面積を半減し、「必要な人が必要な時に集う場所」としてスマートオフィス化した経緯や、テレワークの急速な普及に伴う新たな需要としてのオンデマンド型のオフィスへの期待、バーチャル空間における社員間のコミュニケーションなど、非常に興味深いお話が伺えました。

※ 長沼氏の基調講演資料はこちらからご覧いただけます。

<長沼さん>
<退去するオフィスへの感謝のお祓い会>
<バーチャルオフィス・イベントスペース「oVice」>

その後の質疑応答では、オフィスの縮小によるデメリットや縮小したオフィスを使用する際の社内ルール、在宅勤務を継続する中での通勤手当の取扱や新入社員への研修における工夫などについてご参加の各企業から質問があり、長沼氏から一つ一つ丁寧にご回答いただきました。

今後も、企業が多様な働き方を実践していくに当たっての課題とその解決に向けた工夫などについて、皆様のご要望を伺いながら発信していきます。ご要望などございましたら、スムーズビズ運営事務局(smooth-biz@prage.jp)までご連絡ください。

<当日の質疑応答>

Q:テレワークでのコミュニケーションの方法で一番効果があったものは?

A:ZOOMで、業務上で必要な時以外にも、お互いの顔が見えて雑談もできる時間を作ったことです。週に1回はこのような時間を設けて、できるだけ職場と同じような環境づくりを行っています。これは、社員間の交流と生産性の向上を図ることができ、特に新入社員や中途採用の社員が会社に早く溶け込む上で有効だと考えています。

Q:オフィスを小さくしたことによるデメリットは?

A:デメリットとしては、物の収納スペースが少なくなったことです。断捨離を断行しました。また、オフィスを小さくしたのはテレワークが進み出勤が少なくなったことによるためですが、出勤しなければならない社員も稀にいることや来客者への対応、そして、会社への郵便物への対応も関連して挙げられると思います。

Q:現状は、テレワークが「コロナ対策」の目的となってしまっているところがあり、「出勤抑制=テレワーク」のようなイメージになってしまっている。こうしたテレワークの位置付けの変化についてどのように考える?

A:テレワークをどういう目的でやるかということにもよると思いますが、企業としてテレワークを積極的に実施している姿勢を示すことは、人材の採用面等でも有利であると考えます。
また、「多様な人材に多様な就業の機会を与える」ことが可能になることもポイントになります。テレワークが普及することにより、障害をお持ちの方、家族の介護などでオフィスへ出勤することに制約がある人に就業機会を創り出すことができます。多様な人々が、ご本人の望む仕事、才能やご経験を活かした仕事に就くことができる基盤になるので、多様な社会づくりを実現する働き方になるはずです。さらには、自然災害などが発生した場合には、移動を伴わない就業形態が定着していると、企業におけるBCP(事業継続計画)の点でもプラスになるのではと考えています。

Q:テレワークを進めていく中で「通勤手当」の扱いは?

A:出勤回数に応じ、実費精算で支払っています。また、今までの通勤手当に変えて、自宅の光熱費やネットワーク環境の維持費を支援する補助金として「テレワーク手当」を毎月支給しています。

Q:テレワークを行う上で、新入社員の研修等で工夫しているところは?

A:「リアルな体験」という意味ではまだ試行錯誤の段階です。最近は社内研修向けの動画コンテンツが充実しているので、それとe-ラーニングを組み合わせて活用している会社が多いのではないかと思います。両者の利用は一つの解決策として有用ではないでしょうか。

Q:テレワークを継続することによる健康面の問題は?フォローは何かしている?

A:健康面でのフォローは2点行っています。
 1点目は、毎日、体温測定結果をシステム上で報告してもらうことです。体温が一定温度を超えている場合は人事担当者に通知が行くようになっています。これは社員の監視という意味ではなく、健康面での予兆を把握する目的で行っています。
 2点目は、四半期に一度行う、定期的なアンケートです。アンケート自体もしっかり書いてもらうような項目設定をしており、社員の声はすぐに反映するようにしています。また、健康面や仕事面での隠れた問題を見つけられるようにしていて、問題が深刻化する前に解決できるようにしています。特に、社員のメンタル面でのケアでは、アンケート結果を踏まえて上長が気を配りながら、メンバー同士で相互に気に掛けられるような環境づくりができて、孤立する社員がでないように心がけています。

Q:オフィス内の会議室やブースの使用などのルールは?

A:集合イベントが無くなったので、以前、セミナールームとして使用していた部屋をコワーキングスペースにして、社員が自由に使用できるようにしています。以前は会議室等も予約制にしていましたが、原則、予約していなくても使用できるようにしました。ただ、出社しているのは大体全社員の1割程度、多くても5~10人なので、予約しなくてもほとんど使用できる状況にあります。